2025年01月07日

赤ちゃんから高校生まで幅広く。 神戸市内に120ヶ所ある児童館「こどもっとひろば」を活用しよう!

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子どもたちの成長を、長く見守る、みんなで支える。こどもっとひろば(児童館)は、すべての親子を受け入れる場所。

 

あなたのまちに、こどもっとひろば(児童館)はありますか?

じつは、神戸には120ヶ所もこどもっとひろば(児童館)があります。市立の中学校区に1館以上置かれており、その数は全国の市町村の中でもトップクラス。みなさんのご近所にもきっとあるこどもっとひろば(児童館)、ふだんからめいっぱい利用しているよ!という方もいれば、そもそもどんなところかわからないという方もいるかもしれません。


名前に「児童」とついていて、なんとなく小さい子どもたちや学童のための施設と思いがちですが、実際は、0歳から18歳までのすべてのこどもとその保護者が自由に利用できる、心強い地域の子育て支援施設です。


赤ちゃんから高校生まで、そして、子育てに関わる大人であれば、誰でも、いつでも行くことができる。そんな親しみやすさがもっと伝わるようにと、今年度のはじめには「こどもっとひろば」というニックネームが公募により生まれました。「こどもっとひろば」の黄色い看板が可愛い目印となり、これまで以上に訪れやすい場所となったのと同時に、子育てサポートや職員による遊びのプログラムなどもいっそう充実しました。


神戸の児童館「こどもっとひろば」って、こんなところ!

・0歳から18歳までのすべての子ども、親子が自由に利用できる遊び場
・原則、月曜〜土曜  9:30から17:00まで開いている ※一部館除く
・利用は無料 ※プログラムやイベント時など参加費が必要な場合も
・子育てについて相談できる「子育てチーフアドバイザー」が常在
・中高生のための時間やスペースを作っている館もある

 


こどもっとひろば(児童館)には、子どもの年代ごとにそれぞれの楽しみ方があります。今回は北区にある泉台児童館にお邪魔して、その1日を追いながら、地域の子どもたちや親子がふだんどのように活用しているのか実際の様子をのぞいてみました。

 

朝から夕方まで。乳幼児期から思春期まで。年代ごとにこんなに使える、楽しめる!


開館時間であればいつでも訪れられるのがこどもっとひろば(児童館)のいいところ。だいたい午前中には乳幼児の親子で賑わい、放課後の時間帯は学童保育を中心に、小学生以上の子どもたちの元気いっぱいな声が響きわたる館内です。

 

9:30〜午前/ <乳幼児>親子を中心にのんびりした時間

ちびっこくらぶの様子


9:30に開館すると、赤ちゃんや幼児を連れた親子がやってきて、自由に遊んだり、保護者同士おしゃべりを楽しんだり。産前から子育てのアドバイスを聞いておきたいと立ち寄るプレママさんも。大きな窓から明るく日差しが差し込む泉台児童館のプレイルームでは、この日、「なかよしひろば」に集った親子が、ほんわかとふれあい遊び。好きな時間に遊びに来て、異年齢の乳幼児や保護者同士がゆるく交流できる場です。

 

<保護者>ふらっと寄って、おしゃべりついでに子育て相談

子育てチーフアドバイザーに子育て相談する様子


今年度から、どのこどもっとひろば(児童館)にも、子育ての悩みや疑問などを気軽に相談することができる「子育てチーフアドバイザー」が常に配置されるようになりました。ドアを開ければ、すぐにでも声をかけられる身近さで、「夜、なかなか寝てくれない」「お友達のおもちゃを取ってしまう」「人見知りが激しくて……」といった、ちょっと誰かに聞いてほしい子育てのあれこれを、気張らず、おしゃべりの延長で聞いてもらえます。学校へ行きにくさを感じていた子が、こどもっとひろば(児童館)なら行けると遊びに来ているうちに、それがスモールステップとなり、少しずつ登校できるようになった例もあったそう。

 

子育てチーフアドバイザーの写真


「いつも伝えたいと思うのは、『忘れてないよ』という気持ちです。子どもたちはどんどん成長していきますが、来てくれたあなたのことを覚えている、ちゃんと存在を知っている職員が変わらずここにいるよ、と。子どもだけじゃなく、子育てを頑張っているママやパパに対しても同じ気持ちです。久しぶりやな、大きくなったね、また待ってるよ、決してひとりじゃないよ、といつも声をかけ続けていきたいなと思っています」と、泉台児童館の子育てチーフアドバイザーである森重さん。「今はネットに出回っている情報が多く、必要以上に思い悩んでしまう方も多い印象です。でも直接話してみたら、なんだ、そんなに気にすることじゃなかったな、なんてホッとされることもよくありますよ」。

泉台児童館では、しっかりと相談したいという方には別室で時間を取ったり、気になることがあれば園や学校などと連携を取るといったサポート体制も。

「ひとりでも、孤立して子育てをしている人が減るように。何かがあれば、どこかで引っかかることができるように、みんなで守っていこう、という思いです」とお話ししてくださいました。

 

放課後〜17:30/<小学生>学校とも家とも違う場所で

異なる年齢の小学生が交流する様子


「ただいまー」という元気な声がしたかと思うと、あれよあれよと館内は小学生でいっぱいに。学童保育を中心に、下校した地域の小学生がやってきます。来館していた親子を囲んで赤ちゃんを可愛がる子どもたちもいます。こういった異年齢の関わりが自然と生まれるのもこどもっとひろば(児童館)ならでは。

 

宿題が済んだら、いざ、ソーラン!<小学生による「よさこいソーラン」>


こどもっとひろば(児童館)には独自の取り組みやプログラムを実施している館があり、ここ泉台児童館でも、地域の小学生による「よさこいソーラン」の活動が19年も続いています。そもそもは子どもたちの「よさこいをやってみたい」という声から始まり、上の学年の子に憧れた子たちが加わっていく形で、連綿と続いてきた子ども主体の活動です。週に数回の練習日には、指導員の見守りのもと、子ども同士で教え合ったり、卒業した子がコーチ代わりに様子を見にきたり、ステージ出演に向けて集中的に練習することも。

 

小学生による「よさこいソーラン」の写真


「一期生はもうママなんですよ」と微笑む指導員の横張さんは、よさこい発足時から長年子どもたちに寄り添ってきました。「ちょうど友達関係で悩むことが多かったり、反抗期だったり、みんな心の成長痛がある年頃です。よさこいが好き!という共通した思い、ひとつの同じ目標があることで、お互いいろんな気持ちを経験しながら、どうやったらうまくいくんだろうと悩み、乗り越えていく子どもたちをたくさん見てきました。真剣に取り組むことや、一生懸命な姿ってかっこいいんだ、ということも、よさこいを通じて感じてくれています」。

 

小学生による「よさこいソーラン」の写真


音楽と掛け声に合わせて、いきいきとした表情で踊る子どもたちにも聞いてみました。なんでよさこいをやってみようと思ったの?よさこいのいいところってなんだろう?
「かっこよかったから、初めて見た時から絶対入るって決めてた!」「この子とはよさこいで友達になってんで」「強制じゃないから、やる気がある子が集まってるのがいい」「やりたくないことやっても、うまくならへんねん」「みんなで踊るのが楽しい」……目を輝かせながら、口々によさこい愛を語る姿が印象的でした。

 

17:00〜19:00/<中高生>つながりを、保ち続ける

図書室でおやつを食べる様子


泉台児童館では、平日の夕方に中高生のための時間を設けています。学童保育で馴染みのあった子だけでなく、校区は違うけれどここを知って来るようになったという子も。放課後はだいたい来ているという中学生の仲良し3人組は、図書室でおやつを食べながらリラックス。人数が増えてくると、賑やかにドッジボールが始まりました。

 

ドッジボールを楽しむ様子


「子どもたちってやっぱり人を求めて来ていると思うんです。地域の中でずっと同じ人と接することは、子どもにとってもおうちの方にとっても安心なのかなと思っています」と、横張さん。時折、中高生たちと冗談を交わしながら。

親子で利用していた赤ちゃんが、幼児になり、小学生になり、中高生になっても訪れられる、つながりを感じ続けられる場所。人生のさまざまなステージで、いつでも真剣に話を聞いてくれる人がいることの大切さを感じます。

 

泉台児童館の横張さん

泉台児童館

 


今回特集した泉台児童館のほか、こちらの動画では、たかとり児童館や垂水児童館での子どもたちの様子をご覧いただけます。
こどもっとひろば(児童館)を楽しむ子どもたちの雰囲気をぜひご覧ください!

 


また、動画で紹介したこどもっとひろば(児童館)に、子どもとの取り組みの中で大切にしていることについてお話を伺いました。

 

 

部屋から飛び出して、思い切り体を動かして遊ぼう!<児童館型プレイパーク/たかとり児童館>

たかとり児童館の写真


たかとり児童館では、平日15時半から1時間ほど外遊びの時間があります。館内だけでなく、子どもたちの遊びの選択肢をもっと増やしたいと始まった外遊び。こどもっとひろば(児童館)近くのたかとり公園で、職員が見守る中、鬼ごっこや長縄、虫取りなど、毎日たくさんの子どもたちが走り回って過ごします。「まだ出会っていない地域の子どもたちと関わりを作るチャンスでもあります。何か困ったことがある時には、こどもっとひろば(児童館)を頼ってほしい。そういう場所があるということを、多くの人に知ってもらえたら」と、たかとり児童館の原さん。

 

たかとり児童館

小学生がイベントのオーガナイザー!?<小学生が教える「ダンスダンス!」/垂水児童館>


垂水児童館では、小学生のダンスチーム主催のイベントが毎月行われています。ダンスが好きで集まったメンバーが、月に1度、日頃練習しているダンスを披露し、参加者と一緒に踊る楽しい時間です。音響や照明などの演出、司会進行をしたり、参加者へレクチャーするのも子どもたち。「自分たちで計画を立て、チームワークでやり遂げる経験が自信につながれば」と、職員の方々は子どもたちの自主性を尊重し、最小限のフォローにとどめ、見守りに徹するのだとか。参加者は小学生だけでなく、毎月のイベント日を楽しみにされている乳幼児の親子も多いそうです。

 

垂水児童館の「ダンスダンス!」

垂水児童館

 


市内のこどもっとひろば(児童館)には、ほかにも魅力的な取り組みをしている館がいっぱいあります。みなさんも、ぜひご近所のこどもっとひろば(児童館)をチェックしてみてくださいね。

 

お近くのこどもっとひろば(児童館)は、こどもっとKOBEサイトから検索!