2024年01月24日
悩みを抱えず、親どうし・保育士などとつながれる。【大学と連携した地域子育て支援拠点事業】
神戸市に10ヵ所ある、大学と連携した「地域子育て支援拠点」。大学のキャンパス内や商店街の中などに子育て中の親子が集える場が開設されており、親子で遊べるだけでなく、子育て相談や拠点ごとの特色あるプログラムが充実しています。その一つ、甲南女子大学内に設置されている「甲南子育てひろば」は神戸市街が一望できる5階からの見晴らしも気持ちのいい広々とした空間で、絵本コーナー、子ども用トイレ 、テラスなども充実。保育士資格をもった支援スタッフが常駐し、気軽に相談できる環境が整っています。
【利用者の声】保育士さんや他の親御さんの接し方がヒントに。
他のお父さんたちと男どうしの会話ができる貴重な場です。
0歳のお子さんのお父さん
育休中なので他の児童館などにもいろいろ行っていますが、やっぱりここはきれいで広々としていて、そういう環境は抜群ですね。それに、学生さんがいて見守ってくれる雰囲気もいい。あとは月1回の「お父さんDAY」にも参加しています。育児中の男性と話せる機会もあまりないし、男性どうしならではの話ができるのが、自分にとってはいい時間になっています。
ちょっと気になることを、保育士さんに気軽に聞ける。
1歳のお子さんのお母さん
コロナ禍もあってこれまであまり外に出てきていなくて、今日初めてここに来ました。普段は近所の同世代のママどうしのつながりがほとんどないんです。だから子どものちょっと気になることを気軽に聞ける機会がなくて。ごはんの量とかしゃべり始めるの遅いのかなとか、保育士さんに聞けるのはありがたいです。あといっぱいおもちゃがあって家とは違うから、子どもにも気分転換になっているみたいです。
【スタッフの声】「最近ゆっくり眠れてますか?」から相談が始まることも。
支援スタッフ・小西さん
親御さんの様子に目配りして、それぞれの様子にあったコミュニケーションを取るように心がけています。積極的に相談を受けるというよりは、自然な話の中で生まれる「最近こういうことが気になっていて……」「最近離乳食を始めたんだけど……」といった雑談が基本。疲れている様子の方がいれば「最近眠れていますか?」などと声をかけたりすると、そこからお悩みの相談につながったり。「子どもとの関わり方がわからない」という方がいらっしゃれば「こういうふうに関わるんだよ」というレクチャーをするのではなくて、さりげなくお子さんと遊んでみることでヒントにしてもらえるかな、と思っています。
私自身が支援スタッフというだけじゃなく、ママであり働く女性なので、「大人の話し相手」として会話を楽しむことで、少しでも親御さんのリフレッシュにつながればいいなと思います。
【事業者コメント】交流のきっかけとなるようなイベントやつながれる環境を。
上田教授
(甲南女子大学 人間科学部総合子ども学科 教授 子ども室長)
この施設は「地域子育て支援拠点事業」のなかの4つの基本事業を中心に運営していますが、特に参加の親子どうし・親どうし・支援スタッフが「つながる」「つなげる」ことを大切にしています。そのために、交流のきっかけになるイベントを行ったり、親御さんたちの様子で、「誰と誰がつながっているか」「ポツンと孤立している人がいないか」などもさりげなく気にかけたりしています。
また、「つながる」「つなげる」ためには何より環境が大事です。この拠点を2018年に新設した際、環境づくりには特にこだわりました。天井の照明も、光の調節ができる間接照明にしてまぶしくないようにしたり、落ち着いて授乳できる部屋をつくったり、親子にとって過ごしやすい空間になるようにしています。
家庭の中で子育てに困っていたり悩んでいたりしている人が、ここに来て他の親の子どもとの接し方を見たり、支援スタッフにちょっとしたことでも相談をしたりしてもらえたらと思います。ぜひたくさんの方に利用していただきたいです。
甲南子育てひろば |
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所在地 |
神戸市東灘区森北町6丁目2番23号 甲南女子大学 子ども室(10号館5階) |
電話番号 |
078-413-3120 (直通) ※平日9時~17時 |
開室時間 |
月曜日~金曜日 9時~11時30分/13時~15時30分 |
閉室日 |
水曜日午後 |
利用対象者 |
0歳~2歳児のお子様とその保護者 ※首がすわったら参加可能 |
利用料 |
子ども一人当たり200円/年度 |
注意事項 |
午前午後とも上限10組の親子の予約制(先着順)※2023年7月時点 |
ホームページ |
https://www.konan-wu.ac.jp/contribution/social_action/childcare_support/ |