2023年11月01日

困っていても、いなくても。産後の疲れや悩みを無条件に受け止めてくれる場所。【産後ケア事業】

手当・助成・支援サービス

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0~2歳

助産師の手伝いのもと、赤ちゃんをあやすお母さんの写真

閑静な住宅街に建つ、モダンな一軒家。扉を開けると、大きな窓からたっぷり光が差し込み、天井に木を配したあたたかみのある空間が広がっています。ここ「産後ケアハウス杉原」は、現在30ヵ所(※)ある神戸市の産後ケア事業施設の一つ。産後1年未満のお母さんが、宿泊や日帰りで心身を休め、授乳や赤ちゃんのお世話を助産師などの専門家に相談することができます。
「悩みの大小に関わらず、すべての産後ママにサポートを受けてほしい」と、代表の杉原さん。その穏やかで親しみやすい笑顔にふれた瞬間、「来てよかった」と安心するお母さんも多いようです。
(※)施設数は2023年6月現在。受け入れ可能期間は施設によって異なります。

施設の外観写真。グレーを基調としたおしゃれな一軒家。
グッドデザイン賞を受賞したお洒落な一軒家。
スタッフ4人が並んで映っている写真
親しみやすいスタッフが、産後のお母さん一人ひとりに優しく寄り添ってくれます。
赤ちゃん二人をあやす助産師さんの写真
初めての子育てで「何をどうしたらいいのかわからない」というお母さんも、助産師があやしている様子を見るだけで参考になる。
トマトが乗ったカレー、ポテトサラダなど4品が並べられている写真
栄養と腸活を意識して甘酒をたっぷり使った食事は、おいしいと好評。

【利用者の声】ここへ行けば相談できる。そう思うことが心の支えに。

葛藤したけど、思いきってサポートを受けてよかった。

11か月の子供を抱えている女性の画像

Sさん(お子さんの年齢:11か月)

子育てがうまくできていないと思いたくなくて、最初はサポートを受けることに抵抗がありました。いざ利用してみると、スタッフの方が優しくすべてを受け入れてくれる雰囲気で、大変だった出産時のことや、子育ての葛藤も話すことができ、心がらくになりました。産後すぐのころは自分の食事を作る体力もなかったので、健康的なごはんをいただけるのもありがたかったです。

産後ケアは、なるべく早い時期から利用するのがおすすめ。

5か月の子供を抱えている女性の画像

Dさん(お子さんの年齢:5か月)

初めての子育ては不安だらけ。ここへ来て相談することを心の支えに、日頃から聞きたいことはすべてメモしています。私の気持ちが落ち着くと、子どももよく寝てくれるようになり、純粋に「可愛い」と思える時間が増えました。産後すぐは授乳がうまくいかず一人で悩むことも多かったので、もっと早く産後ケア事業を利用しておけばよかったと後悔しているくらいです。

楽しく子育てできて、子どもも私も笑顔になれます。

インタビューを受けている女性の写真

Iさん(お子さんの年齢:5か月)

今は情報があふれているけど、専門家に直接、個々の相談ができるのはとても心強いです。特別大きな悩みがなくても、月齢に合わせた遊びを教えてもらったり、参考になることはいっぱい。スタッフは「わ〜上手!」といつも褒めてくださって、息子も楽しそうに笑っているし、私もうれしくなります。始まったばかりの離乳食も、ここに来れば何でも聞けると思うと安心です。

お母さんの膝の上に座る赤ちゃんと、離乳食を食べさせようとしている助産師さんの写真
5ヵ月を過ぎると圧倒的に多くなるのが離乳食の相談。一緒に考えて工夫すると、 食べなかった物を食べてくれることも。

【事業者コメント】子育てが少しでもらくに、楽しくなるお手伝いがしたい。

杉原真理さんの写真

代表・杉原真理さん

子育ては、なかなか思うようにいかないもの。私自身、助産師でありながら、わが子が生まれたときは何一つうまくできませんでした。ここでは、うまくいかないことを責めたり、否定したりすることは決してありません。お母さんたちはもう十分すぎるくらい、がんばっているのですから。
私たちにできることは、お母さんをねぎらい、悩みがあれば一緒に解決策を考えること。あらかじめ聞きたいことをメモしてくる方もいれば、離乳食や乳房ケアなど近い距離で接しているうちに、悩みをポロポロと打ち明けてくださる方もいます。もちろんお身体を休めたい方は、お部屋で静かに過ごしてくださってかまいません。
「久しぶりにゆっくり眠れました」「赤ちゃんがこんなに泣かなかったのは初めてです」とおっしゃる方もいて、みなさん来られたときとは見違えるようなやわらかい表情で帰っていかれます。ひととき肩の荷をおろすことで、子育てを少しでもらくに、楽しく感じていただければ、私たちもうれしいです。

お母さんや子供が笑顔で会話をしながら食事をしている写真
おいしいごはんと楽しいおしゃべりは、お母さんたちのエネルギーチャージの時間。


――産後ケアは、悩みや疲れがたまってくるタイミングに合わせて、1か月おきくらいの頻度で定期的に利用する人が多いのだそう。ゆっくり一人で食事をとることもできますが、希望する人は他のお母さんと一緒に食べながら、お母さんどうしの交流もできるので、食事やおしゃべりでリフレッシュするのを楽しみにしている人もいるといいます。「他の赤ちゃんを見て子育ての参考にしたり、ママ友づくりの場にもなっているようです」(杉原さん)。
この日も、食事をしながら互いの赤ちゃんを見て談笑する、お母さんたちの楽しそうな姿が印象的でした。

産後ケアハウス杉原

所在地

神戸市灘区曾和町2-5-4

電話番号

078-940-1431

ホームページ

https://harecare.jp/

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