2024年01月17日

いつまでも居たくなるほどの安心感を、子どもたちに。【子育てリフレッシュステイ事業】

あずける

手当・助成・支援サービス

0~2歳

3~5歳

小学生

中高生

児童虐待

白を基調としたキッチンや、5人掛けのダイニングテーブルが映る施設内の写真

扉を開けると、あたたかいリラックスムードのおうち空間が広がる「グイン・ホーム」。
神戸市には、病気や出産などで育児に困っている人や子どもとの関わりに悩んでいる人のために、施設で子どもを預かる制度「子育てリフレッシュステイ事業」があります。「グイン・ホーム」は30ヵ所※ある実施施設の一つの児童養護施設です。
※2023年現在

展望台から望遠鏡で景色を眺める子供の写真
浴衣姿の子供が花火を楽しんでいる写真

季節に応じたイベントを実施。子どもたちも毎年楽しみにしています。

子供たちが施設内でテレビゲームを楽しむ写真
ネイルをして楽しむ人たちの手元の写真

リビングに集まってゲームをしたり、ネイルをしてもらったり、何気ない日常があります。

【スタッフの声】「取り返しのつかないことになる前に、つらいときは、相談してほしいんです」

島田さんの写真

お話を伺った、施設長の津田さん(右)と統括主任の平林さん(左)

0歳から18歳までの子どもを1泊預けることができる制度が、「子育てリフレッシュステイ事業」です。

津田さん:2歳未満は原則として乳児院でのお預かりになります。「グイン・ホーム」は児童養護施設なので、2歳から18歳までの子どもたちをお預かりしています。
平林さん:実際のご利用は、3歳ぐらいから小学6年生までのお子さんがほとんどです。きょうだいで預けに来られる方もいらっしゃいます。長期休みはご利用が増えますね。宿泊ありのショートステイと、日中にお預かりするデイサービスがありますが、ショートステイをご利用される方がほとんどです。

「当事者にしかわからない複雑な子育て事情に、寄り添います」

津田さん:泣きたいぐらいしんどいとき、カッとなって手が出そうなとき、またはがんばれなくなる前に、相談してください。お子さんを預かることはもちろん、たくさんの子どもたちを長年見てきていますので、利用者さんに理論と経験の両方から助言をすることもできます。指導ではなく併走しながら解決策を考えさせていただきます。
平林さん:サポートが必要な方は増えている印象です。迷惑かな、などと考えすぎないようにしてくださいね。子どもたちと寝泊まり含めて長時間過ごすと、「これは大変だな」と感じることもありますし、「こうしたらお子さんが落ち着きましたよ」とアドバイスができることもあります。当事者でないとわからないことだらけなのが子育てだと思いますので、「誰も私の気持ちはわかってくれない」と閉じこもる前に、ご連絡してほしいです。

「まだ大丈夫と思っているときに、相談してください」

津田さん:ご利用が多いのは、ひとり親で頼れる人が周りにいなくて困っておられる方やお子さんに障害があり悩まれている方ですが、冠婚葬祭や育児疲れ、病気が理由の方もいらっしゃいます。たまには子どもと離れてリフレッシュしたいという理由の場合は、保育施設の一時保育を利用される方もいらっしゃいます。
平林さん:ただ、ご事情はさまざまですので、子どもとの関わりで悩んでいることや困っていることがあればためらわずにお問い合わせいただきたいです。まだ大丈夫、と無理をするうちに取り返しのつかないことになってはいけませんから。

「徹底して、子どもたちを大事に、子どもたちの声に、向き合います」

津田さん:私たちが一番大事にしていることは、子どもたちに安心してもらうことです。必ず子ども一人ひとりに個室を用意し、さらに生活すべてを個別化しています。子どもたちには、ここで大事にされた経験をベースにのびのびと生活し、大きくなってほしいですね。
平林さん:一緒に生活をすると、子どもたちの良いところがたくさん見えてくるんです。利用者さんには、子どもたちの良いところを積極的にお伝えするようにしています。夜寝る前にぽろっと本音が出ることも。もちろん、お友達とトラブルが起きることもありますが、それも成長過程です。いつでもきちんと子どもの声に向き合うようにしています。

「リラックスして生活できる環境は、子どもたちにも好評です」

津田さん:生活する上で必要な設備は一通り揃えています。ゆっくりお風呂に入ることもできますし、おもちゃやゲームもありますよ。快適な環境だとお声をいただいていますので、一度見にいらしてください。
平林さん:リビングでテレビを見ておしゃべりをしたり、ゲームをしたり、家庭での過ごし方と変わらないので、どのお子さんも自然体ですね。お子さん自身がここに来たいと言ったから、と預けに来られる方もいらっしゃいます。

 

ドラム式洗濯機と浴室が映っている写真
清潔感があり生活しやすい設備が整う
大きなぬいぐるみや収納が置かれている個室の写真
個室はぬいぐるみなど、それぞれの好きなものを用意している
シェルフにゲームやおもちゃが並べられている部屋の写真
幼児向けのおもちゃや絵本、小学生向けのゲームなどが揃う
卓球台や筋トレの為の機械などが揃う部屋の写真
中高生はダイエットマシンや卓球台をよく利用している

社会全体で、子育てをサポートできるようになるのが理想。

「子育てリフレッシュステイ事業は入り口で、困っている人を根っこから助けるために、社会全体で子育てするような流れを作りたい」と津田さんは語ります。子育ては予想外のことが起こるものです。つい余裕がなくなって親子ともに感情的になってしまい、悪循環に陥ることもあります。いざというときのために、子どものことを思い、保護者のことを思い、社会のことを思いながら、居場所を提供し寄り添ってくれる第三者のサポートが用意されていることは、誰にとっても心強いことです。
「私自身はさらに、知識と経験を社会へ還元する取り組みに力を入れたいです」と、津田さんは一歩先を見据えていました。

児童養護施設 グイン・ホーム

所在地

神戸市北区大脇台12-1

電話番号

078-593-6667

ホームページ

https://www.shirayuri-gakuen.or.jp/archives/branch/205

「神戸市 子育てリフレッシュステイ事業」の詳細はこちら (外部リンク)