2023年11月08日
一時保育に来た子ども自身に「また来たい」と思ってもらえるように 【一時保育】
神戸市では、一時的に保護者による保育が困難となる場合や保護者の育児負担軽減のために、市内の認可保育施設で普段入園・入所していないお子さんをお預かり(保育)する「一時保育」制度を設けています。
西区押部谷の自然に隣接した「幼保連携型認定こども園 あさひ保育園」も、一時保育を実施している施設の一つ。取材当日は、1名のお子さんが在園児に混じって一時保育を受けていました。
【利用者の声】「登園前は『今日はお友達いるかな』、帰ってくると『◯◯して遊んだよ』と話してくれます」
普段は韓国にお住まいのAさん(お子さんの年齢:3歳)
韓国からの一時帰国時に、仕事の関係もあってあさひ保育園の一時保育を利用し続けています。帰国期間は3ヵ月ほどに及ぶので、多少ブランクがあっても、子どももここに通うことは慣れている様子です。もちろん毎回、通い始めは日本語もカタコトですし、登園前に「さみしい」とこぼすことも。ただ、通っているうちにスラスラと日本語を喋るようになって、今朝も「お友達来るかな?先生と二人かな?」と話していました。子どもの柔軟性ってすばらしいですね。
保育園から帰ってくると子どもの口からも「今日は◯◯して遊んだよ」と教えてもらうのですが、お帳面(連絡ノート)も私の楽しみだったりします。食べたものやお昼寝の睡眠時間に加えて、お友達と一緒に虫を触れたとか、年下の子と優しく遊んであげていたとか、園でのエピソードを先生がメモしてくださっていて。
海外暮らしが長いなかでも帰国時に“地元の保育園”に通わせてもらうことで、「いただきます」「ごちそうさま」といった食事のマナーや「貸して」「いいよ」から始まるお友達との接し方など、日本の生活様式を身につけてくれることも助かっています。
【スタッフの声】「子ども自身が楽しく保育園に来てくれる。それが一番大事だと思っています」
一時保育を担当する保育士 人見さん
当園は一時保育の利用者数に上限を設けていませんが、賑やかな日で4〜5名のお子さんを一時保育でお預かりすることが多いです。一時保育は対象年齢も満1歳から年長にわたりますから、なるべく個別の遊びをさせてあげつつ、保育園ならではの集団生活や、ほかの子どもとの交流の機会もつくるようにしています。
もちろん、主体は子ども。その子の状態に応じて無理強いはしません。初めて一時保育に来たお子さんなんかは、緊張で給食を一口も食べられないことだってあります。保育士としては食べてほしいけれど、お子さんの状態や気持ちを受けとめてあげることが、もっと大事ですから。帰るときにお子さんが「また保育園に来たいな」と思ってくれること、次の一時保育のときに楽しく登園してくれること、それらを優先しています。
【副園長コメント】「一時保育を必要とされる方に利用してもらえるように、職員の配置などを工夫しています」
あさひ保育園 副園長 米澤さん
一時保育には「非定型的保育」「緊急保育」「リフレッシュ保育」の3類型があり、それぞれに利用可能日数や利用料が異なります。当園では、利用希望のご相談(電話)をいただいた際に、どの類型に当てはまるか、また利用時間などをケースバイケースで柔軟に対応しています。利用者数にも特段の上限を設けず、できる限りその日に一時保育を必要とされる方に利用していただけるように、利用者数に応じて職員を配置調整しています。
保護者の就労、出産、一時帰国など、一時保育に来られるお子さんの背景はさまざまです。共通していえるのは、一時保育に来たら、家庭とは異なる保育園という空間で、職員やほかのお子さんと共に一日を過ごすということ。遊びや食事といったその一日の集団生活の体験、生活習慣の体験が、お子さんの情緒や成長に何かいい影響を与えられたらと願っています。
一時保育について |
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利用時間 |
(一時保育)午前8時〜午後6時で保育が必要な時間 ※日曜・祝日及び年末年始(12月29日〜1月3日)を除く |
利用対象者 |
満1歳から就学前までで、利用日現在、市内の保育所等に入所していないお子さん |
利用方法 |
園に電話で問い合わせの上、利用希望日の1週間前までに申込み(事前面接や利用承認が必要) |
利用料 |
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幼保連携型認定こども園 あさひ保育園 |
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所在地 |
神戸市西区桜が丘東町1丁目3-1 |
電話番号 |
078-994-0170(午前9時~午後6時) |
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