2023年11月01日

子育てがしんどいと感じたとき

相談する

0~2歳

3~5歳

宮前麻矢先生の紹介画像

 こんにちは。今回からこのコラムを担当させていただく宮前です。
 プロフィールには「児童福祉司・神戸市こども家庭センター課長」とありますが、ピンとこない方も多いと思います。

 「神戸市こども家庭センター」は、いわゆる「児童相談所」であり、子どもや家庭に関する専門の機関です。「イライラしてついきつく叱ってしまう」「生活の乱れや非行が目立ってきている」などのお悩みや、「虐待かな?と気になる家庭がある」などの相談に対応します。そのほか、子どもを育てる人がいない場合などに一時的に保護したり、里親になりたい方の相談に応じたりもしています。
 「児童福祉司」はそこで、ご家庭からの相談に応じたり、子どもの状況に応じて助言や指導をしたりしています。

 私自身の仕事は、どちらかと言えば、お子さんや保護者の方へ直接の支援を行うより、支援をされている関係者の方と関わることの方が多いので、そうした仕事をする中で学んだことや、自分の子育て経験を振り返りながら、少しでも子育て中の皆さんのお役に立てるようなメッセージをお伝えできればいいなと考えています。

 子育てをしている中で、多かれ少なかれ「子育てがしんどい」と感じることは必ずあると思います。その「しんどい」という気持ちは、子育てそのものに対するストレスからくることもあれば、子育て以外の仕事や人間関係、自分の体調や心理状態などが原因になっていることもあるのではないでしょうか。

 子育てがしんどいと感じたときは、まずは「ああ、自分は今しんどいと感じているな」と考えて、自分が感じている気持ちを否定せず、その気持ちと向き合ってみてください。
 また、できればその気持ちを、周りの誰かに聞いてもらってください。誰かに話を聞いてもらうだけでスッキリすることもあるでしょうし、話したことで誰かに助けてもらえることもあるかもしれません。

 「しんどいけど子どものために我慢しなければ」とか「誰かに言ってもどうせ自分がしないといけないから」などと思って自分だけで抱え込んでしまうと、結果として、保護者にとっても子どもにとっても良くない状態になってしまいます。

 身近な人に話を聞いてもらうことが難しい場合や、話を聞いてもらってもしんどい気持ちが続く場合は、ひとりで抱え込まず、地域にある子育ての相談窓口やこども家庭センターへ相談してみてください。保健師などの専門の職員が相談に応じ、状況に合わせて支援制度や専門機関を紹介するなど、子育ての不安や悩みに対応します。

子育てや子どもの相談窓口 (外部リンク)


 「子育てがしんどい」という気持ちとうまく向き合うことで、「子育てが楽しい」と思うこともたくさん増えていくと思います。保護者の笑顔が増えれば、子どもの笑顔も増えて、その笑顔がまた保護者を元気にしてくれる…という良い循環ができるといいですね♪


※旧子育て応援サイト 2023年6月23日掲載分

宮前麻矢先生の似顔絵イラスト

宮前 麻矢 先生

(児童福祉司・こども家庭局こども家庭センター課長)

2020年度より、神戸市こども家庭局こども家庭センター課長として、子どもや家庭への支援に関する業務に携わる。2児の母として子育てを経験。子育ての困りごとへの対応や子どもと関わり方などについて、コラムを執筆予定。

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