2023年11月01日

子どもの発達が気になる時、どこに相談したらいいの?

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0~2歳

3~5歳

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 子どもを育てていると、誰しも一度はお子さんの行動や発達が気になったことがあるのではないでしょうか。

  • 目が合いにくい
  • 簡単なお願いごとがわからない
  • 言葉を話さない
  • 人より物に興味を示す
  • お友だちに興味がなく一人遊びが好き
  • 遊びが広がらない
  • こだわりや決め事があり思い通りにいかないとすごく怒る
  • 落ち着きがない

 このような時に、ひとりで気にして、インターネットで調べてさらに不安になる・・・なんてことはありませんか?神戸市には、発達について気がかりなことがある時に相談できるところがたくさんあります。
 今回のコラムでは、主に就学前のお子さんの発達が気になった時に相談できるところをご紹介します。


〇身近な相談先
①各区役所・支所(保健福祉課)
 最寄りの身近な相談窓口です。各区の保健師が、妊娠時から出産後の新生児訪問や乳幼児健診などの機会で幅広く相談に応じています。子育てのアドバイスの他、必要に応じて親子教室や臨床心理士による相談、専門機関・施設などをご案内しますので、お気軽にご相談ください。

②発達の相談ができる地域の医療機関
 かかりつけの小児科の他に、市のホームページには子どもの発達の相談が可能な医療機関のリストが掲載されていますので、ぜひ参考になさってください。


〇専門の相談機関
①市こども家庭センター (児童相談所)
 お子さんの発達に関する相談に応じて、児童福祉司と児童心理司が保護者への面接やお子さんの心理検査などを行います。療育手帳を取得するために必要な心理検査・判定なども行っています。相談や心理検査を通じて、お子さんの発達の特性に応じた関わり方のアドバイスをしたり、必要に応じて福祉サービスや医療機関などをご案内します。

②専門の医療機関(市療育センター診療所を含む)
 子どもの発達に関する診療を専門としている医療機関があります。私が勤務する西部療育センター診療所もここに含まれます。市のホームページに、発達障害に関する専門的な診療をしている医療機関のリストが掲載されていますので、こちらもぜひ参考になさってください。
 市療育センター診療所では、ケースワーカーによる相談面接や臨床心理士による心理検査を行い、医師が診察します。必要に応じて、作業療法や言語療法などのリハビリテーションを行います。


〇集団生活の場
 保育所や幼稚園に通っているお子さんについては、集団の場面になると発達について気になる行動が出てくることもあります。日頃から通い先の先生方にお話を聞くなどし、相談してもらえればと思います。

 

 このように、相談できるところがたくさんあることは良いことなのですが、相談ニーズが増えているため、市の専門機関である療育センター診療所やこども家庭センターへの利用申込も増えており、ご利用いただくまでに長くお待ちいただいていることが課題になっています。
私が勤務する西部療育センター診療所でも、診察数を上回る受診申し込みがあり、申し込みを受け付けてから初回の診察までの待機期間が、長い場合には約半年ということもあります。

 そこで、垂水区と西区において、未就学のお子さんを対象とした「こべっこ発達専門チーム」によるモデル事業が10月から始まります。市のホームページや広報誌KOBE(9月号)に掲載されている「こうべ子育てナビ」、新聞報道などで既にご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

 私が次回担当させていただくコラムでは、この「こべっこ発達専門チーム」について、詳しくご紹介します。

子どもの成長・発達に関する相談 (外部リンク)



※旧子育て応援サイト 2023年9月22日掲載分

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加藤 威 先生

(小児科医・神戸市西部療育センター診療所長)

2015年の西部療育センター開設当初より、同センター診療所の小児科医として、子どもの障害の早期発見・早期療育を目指し、診察やリハビリテーションに携わる。神戸市の相談支援, 療育体制などについてコラムを執筆予定。

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