2024年02月23日

一人ひとりの子どものペースを大切に

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0~2歳

3~5歳

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 こんにちは。まだまだ寒い日が続きますが、春が少しずつ近づく気配も感じますね。この春に子どもの入園・入学や進級を控えて、ソワソワしながら準備されている方も多いのではないでしょうか。

 そんなタイミングで、「新しい生活が始まるまでに、○○ができるようにしなくっちゃ」と、大人が頑張ろうとすることがあると思います。普段でも、トイレトレーニングや文字の読み書き、習い事や勉強など、子どものためを思っていろいろと考えてしまいますよね。

 もちろん、子ども自身が興味を持って、やる気になって取り組んでくれたら、大人の達成感や自信にもつながります。でも、現実は、そんな都合よく大人が思うタイミングでやる気をだしてくれないですよね。
 子どもがプレッシャーに感じたり、やりたくないと思っているときに、大人の考えで、“子どものために良かれと思って”させようとすると、せっかくの経験や機会が、子どもにとっては重荷でしかなくなってしまいます。
また、子どもの成長への想いから、子どものためにそうしなければいけない、と思えば思うほど、いつの間にか、きつく、繰り返し子どもに当たってしまうことがあります。
 ちょっと振り返ってみてください。さっきの子どもとの会話、大人だけが一方的に話していませんか?

 大人と同じように、子どもには子どものペースがあり、一人ひとり異なります。
 この「ペース」は、例えば1日の生活の中でも言えることですが、もっと長い視点での子どもの成長・発達についても、一人一人のペースがあります。
 
 子どもがやりたがらないときは、なぜそういう態度をとっているのか、本当に今しなければならないことなのか、など、子どもの気持ちを聞きながら、もう一度考えてみませんか。

 同じ年ごろの子どもやきょうだいと比べて「あの子ができているからできるはず、できないと困る」と考えるのではなく、ぜひ、子どもと向き合って、子どものペースにあわせて接してみてください。
 子どもの成長・発達のペースが他の子どもと大きくちがっていると感じるときや、そのペースにあわせた接し方がわからないときは、子どもに求めるのではなく、子育てに関する専門の相談機関に相談してみてください。

子育てや子どもの相談窓口 (外部リンク)

 一人ひとりのペースはちがっても、子どもが自然に成長していく姿を見ることを楽しみにしていきたいですね♪

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宮前 麻矢 先生(児童福祉司・こども家庭局こども家庭センター課長)

2020年度より、神戸市こども家庭局こども家庭センター課長として、子どもや家庭への支援に関する業務に携わる。2児の母として子育てを経験。子育ての困りごとへの対応や子どもと関わり方などについて、コラムを執筆予定。

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