2024年03月08日

「こべっこ発達専門チーム」が活躍中!さらなる展開も!

相談する

0~2歳

3~5歳

発達や障がい

加藤威先生の紹介画像

 第14回のコラムでは、医師・保健師・心理士・福祉職の専門職で組織する「こべっこ発達専門チーム」(以下、専門チーム)が新たに発足し、垂水区と西区にお住いの未就学のお子さんを対象としたモデル事業を2023年10月から開始したことをご紹介しました。
 今回のコラムでは、専門チームのモデル事業で得られた成果などについてお話しします。

 まず、利用状況ですが、モデル事業の開始から4カ月間で90名のお子さんにご利用いただきました。
 家族相談の申し込みは、市ホームページの予約フォームから時間帯や曜日を気にせずスマートフォンで24時間いつでも手続きできます。また、専門チームの相談日の中から概ね希望される日時で予約していただくことができています。

 実際にご利用いただいた保護者の皆さんからは、「専門のスタッフに相談することができ、胸のつかえがおりました」「日常生活の中に、助言を取り入れていきたい」「紹介先について納得しました」「今後の道筋が見えてきました」といった感想をいただくなど、納得のいく支援先が見つかったことへの安堵感や、今後の見通しが立つことへの安心感につながる相談ができていると感じています。これまでですと、療育センター診療所やこども家庭センターに相談の申し込みをしてからかなり長い期間待っていただかないといけなかったのですが、少しでも早く専門チームに相談できるようになったことで、お子さんの発達や子育てに関する不安や悩みを早期に軽減でき、お子さんの特性に沿った支援先を早く案内できていることは、とても喜ばしいことだと思っています。

 また、専門チームでは、お子さんに必要な支援先を保護者の意向も踏まえて話し合いながらご提案します。専門チームへの相談で解決したり、より適切な支援先におつなぎしたりしています。その結果、西部療育センター診療所の初診待機期間は、これまで最も長くて約半年待ちの時もありましたが、直近では約2カ月待ちまで短縮し、医療やリハビリテーションが必要なお子さんに早く受診していただけるようになっています。

 私を含め西部療育センター診療所の職員は、専門チームのモデル事業と連携しながら、紹介されたお子さんをしっかり診させていただき、専門的な医療を提供していきます。

 なお、市では2024年6月よりモデル事業をさらに拡充し、次に待機期間が長い東部療育センター診療所が担当する東部地域(東灘区・灘区)で家族相談を開始する予定です。詳細は決まり次第、市ホームページや広報紙KOBEなどでお知らせしますので、ぜひご期待ください。

こべっこ発達専門チームへの相談 (外部リンク)

加藤威先生の写真

加藤 威 先生

(小児科医・神戸市西部療育センター診療所長)

2015年の西部療育センター開設当初より、同センター診療所の小児科医として、子どもの障害の早期発見・早期療育を目指し、診察やリハビリテーションに携わる。神戸市の相談支援, 療育体制などについてコラムを執筆予定。

加藤 威先生のバックナンバーはこちら

専門家コラムのバックナンバーはこちら