2024年05月24日

音と繰り返しが楽しい絵本

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0~2歳

図書館司書チームの紹介画像

 今年度より、専門家コラムのメンバーに加わることになりました、神戸市立中央図書館の児童担当司書チームです。主に、本の紹介がメインになりますが、子育てに大忙しの皆様が、子どもたちとのスキンシップを図るための道具として、絵本を活用してくださることを期待しています。

 今回は、定番の絵本をはじめ、最近発売された絵本をセレクトしてご紹介いたします。

定番の絵本

『ぴょーん』 まつおかたつひで/さく・え(ポプラ社)

 「かえるが・・・ぴょーん」。いろんなどうぶつが「ぴょーん」とページを開くたびに、本いっぱいに飛び上がります。ページをめくるたびに、子どもと一緒に「ぴょーん」と声を出してみてください。中には飛び上がる子もいて、みんな大喜びしますよ。
 本が縦に開くところも珍しく、子どもも大人も楽しめる絵本です。

ぴょーんの絵本画像

『どんどこ ももんちゃん』 とよたかずひこ/さく・え(童心社)

  すーぱーあかちゃん「ももんちゃん」が大活躍の絵本「ももんちゃん あそぼう」のシリーズ1冊目です。急いでいるももんちゃんが「どんどこどんどこ」と進んでいきます。最後には、「よかったね」と子どもと一緒に、にっこり。愛らしいお顔のももんちゃんに、大人も釘付けになることでしょう。

どんどこももんちゃんの絵本画像

『だるまさんが』 かがくいひろし/さく(ブロンズ新社)

 まあるいだるまさんが、言葉に合わせて、ころんだり、ちぢんだり、のびたり……。ひとつひとつの文字をリズミカルに読むことで、子どもたちは、次に何が起こるのかな?とわくわく期待してくれます。だるまさんに手と足があるところも、とてもユニークです。こちらもシリーズになっており、だるまさんと一緒に、大人も子どももいろんな動きを楽しんでください。
 なお、2024年6月29日(土)~9月1日(日)から六甲アイランドにある神戸ファッション美術館で特別展「かがくいひろしの世界」も予定されておりますので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

だるまさんがの絵本画像

特別展「かがくいひろしの世界」の詳細はこちら (外部リンク)

最近出版された絵本

『はしるよ でんしゃ』 村田エミコ/さく(福音館書店)こどものとも0.1.2

 黄色い顔のでんしゃが、「しゅっぱつしまーす」を合図に、さまざまなところを走り抜けます。軽快な電車の音がどんどん変わっていくので、是非、子どもと一緒にスピードや声色を変えて読んでみてください。本当の電車にのっているような雰囲気を味わえるかもしれません。

はしるよでんしゃの絵本画像

『ぱんぱん かばん』 かどひろみ/さく(株式会社エンブックス)

 小さなかばんに、いろんなものが次々に入っていきます。
 最初はおやつ。つぎに、お弁当。飲みものに、おもちゃも入れたら、もうぱんぱん!と思ったら、このかばんには、とっておきの秘密が……。何が入るのかな?と想像を膨らませながら読み進めるのが楽しい1冊です。

ぱんぱんかばんの絵本画像




 どの本も、とても単純ではっきりした色使いで描かれています。特に、小さなあかちゃんは視力がまだ育っていないため、できるだけ近くで、ゆっくり丁寧に、もちろん笑顔で!読んであげてください。初めは、読んでくれる大人の顔ばかりを眺めているかもしれませんが、少しずつ、絵本の方に興味がいくははずです。同じ本でも構いません。繰り返し読んであげてください。

 今回、「ぴょーん」や「どんどこ」などオノマトペ※の多い絵本を選びました。まずは、恥ずかしがらずに、読んでみてください。子どもたちは、身近にいる大人の声が大好きです。お話してくれる声を聴きながら、驚いたり、笑ったり、安心したり、いろいろなシーンを楽しんでくれるはずです。

 こちらでご紹介した本は、どれも図書館で借りていただくことができます。まずは、実際にお近くの図書館で手に取って、お子さんに読んであげてください。

※オノマトペ……擬声語や擬態語のこと。今回ご紹介した本では「ぴょーん」や「どんどこ」、「がたんごとん」など多く含まれています。

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図書館司書チーム

(司書・神戸市立中央図書館職員)

神戸市立中央図書館の司書として、おはなし会で読み聞かせに携わるなど、子どもの読書活動の推進に取り組む。毎年新たに出版される4,500冊以上もの児童書に目を通して本を選んでいる知識を活かし、おすすめ絵本を紹介。さらに、読み聞かせのコツや絵本をもとにした遊びなど、司書チーム4名のリレー形式でコラムを執筆予定。

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