2024年06月28日

【子育てのヒント】日常に取り入れたいマインドフルネス

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マインドフルネスという言葉を聞いたことありますか?

 

簡単にいうと『心を整えるための方法』で、怒りや心配などの自分の感情を自分でコントロールする方法です。職業柄、よく聞いた事はあったのですが、あまり日常に取り入れる事もなく過ごしてきました。

 

ある日、私が三女を怒っている時、長女がこう言ったのです。
『ママ、まず息を深く吸って、それからゆっくり5秒かけて吐いて』
病院のカウンセリングで聞いたことある内容を長女が知っていてびっくりしました。長女は学校でフラストレーションが収まらない時に先生が教えてくれたと話していました。これは呼吸瞑想法と言われる方法で、腹式呼吸を使います。腹式呼吸によって横隔膜が動くと副交感神経優位になり、体がリラックスしている状態を作りだし、気持ちも落ち着きやすくなると言われています。

 

その話をした数日後、下の子ども達が通うプレスクールの親向けの授業でも同じ内容を聞いて、いろんな場所で取り入れられている事に驚きました。上の子と違うのは、お花の絵を見せてくれて、『まず花の匂いを嗅ぐように息を吸って』それから、ろうそくの絵を見せてくれて『このロウソクの火を消すようにフーッと息を吐いて』と。これを子どもの怒りが収まらない時や心が落ちつかない時に何回か繰り返しながら心を落ち着けています、と聞きました。

 

また、家の近くであったお祭りでは、子ども用の工作でお花を書き、真ん中に匂いのついた綿をつける工作と、もう一つはアイスの棒に羽を付ける作業をしました。スタッフさんが子どもたちに『あなたが怒りそうになった時にはお花の匂いを吸って、この羽を優しく吹いてね』とも教えてくれました。
この方法なら、低年齢の子でも出来そうです。

 

子育てに感情はつきものです。
私もよく感情に任せて怒ってしまう事が多いのですが、この技法を取り入れると後に『あの時にあんなに怒るんじゃなかった』という気持ちも減りそうです。

 

自分の心を整えることはとても難しい事ですが、このようなスキルを身につけると『怒る』『悲しむ』などの感情も怖がらずに過ごせるようになります。
私も子ども達に負けないように日常にマインドフルネスを取り入れて、上手に自分の心と向き合おうと思っています。

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井窪 薫 先生

(精神科医・4児の母)

精神保健指定医、産業医。6歳、4歳、3歳、2歳を子育て中。長女の子育て中に大学院に通い、医学博士を習得。現在はアメリカで児童精神医学を勉強中、日本とアメリカの子育ての違いや共通点など、自身の経験をもとにコラムを執筆。

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