2023年12月04日

子どもの急病どうしたらいい?<その2> 困ったときは、看護師に電話で相談できます。

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3~5歳

小学生

中高生

夜間や休日に子どもが急に体調をくずしたら、病院はどこへ連れて行けばよいのか、救急車を呼ぶべきなのか、家で様子を見ても大丈夫なのか、迷う人は多いのでは?
神戸市には、夜間および日曜・祝日の子どもの急病に対応する「神戸こども初期急病センター」があります。そこでは診療のほか、看護師がアドバイスする電話相談も開設しています。電話相談はどんなときに利用できるのか、どんなアドバイスが受けられるのか、担当看護師に話をうかがいました。

子どもの急病の具体的な対処法については、医師のインタビューページをご覧ください。

子どもの急病どうしたらいい?<その1>

看護師の写真

<お話をうかがった方>

神戸こども初期急病センター 看護師

神戸こども初期急病センターとは、どういうところですか?

HAT神戸内にある救急医療施設で、夜間および日曜・祝日の急な子どもの内科系疾患に対して外来診療を行なっています。
看護師による電話相談も受け付けていて、平日の夜で平均20件、土曜日で50件前後、日曜・祝日は80件前後の相談があります。
また、子どもの急病対処法などをレクチャーする「パパとママの医療講座」も、コロナの影響で休止していましたが、順次再開していく予定です。

電話相談は、どんなときに利用すればよいのでしょうか?

お子さんが夜間や休日に急に具合が悪くなったとき、「どう対処すればよいのか」「病院へ行くべきなのか」などを相談していただける窓口になっています。

平日20時から翌7時、土曜日15時から翌7時、日曜・祝日9時から翌7時の相談時間内に、無料でご相談いただけます(通話料はかかります)。

看護師がヘッドセットを付け電話対応をしている写真

具体的に、どんなアドバイスが受けられますか?

電話相談は、実際に医療現場での経験があり、病気の緊急度を判定する「トリアージ」ができる看護師が対応しています。
お子さんの状態を聞いて緊急性が高いと判断したら、すぐに「119」に連絡して救急車を呼ぶよう伝えます。救急車を呼ぶほどではないけど医師の診察が必要と判断したら、受診をすすめます。
ご家庭で様子を見ても大丈夫と判断した場合は、おうちでできる対処法や、「こんな症状が現れたら病院へ行ってくださいね」といった受診の目安などをアドバイスしています。

緊急性が高いのは、どんなときですか?

一例を挙げると、食物アレルギーをお持ちのお子さんが、アレルゲンになるものを食べてしまった場合などです。全身に発疹があり、せきが出て息苦しそうにしているなら、「すぐに救急車を呼んでください」とお伝えします。
他にも、看護師は豊富な経験から、それぞれの状況に応じて必要な情報をヒアリングし、緊急度の判定につなげています。

救急車を呼ぶほどではないけど、受診が必要な場合とは?

たとえば「高熱が出ていて心配です」という相談であれば、お子さんの機嫌や、水分をとれているかどうかなどを確認します。一つひとつ状況を聞いて、さまざまなことを考慮したうえでの判断にはなりますが、「ぐったりしていて、水も飲めない」というのであれば、受診をすすめることが多いです。

おうちでできる対処法は、どういうものがありますか?

発熱している場合、解熱剤は熱が上がっている最中よりも、ある程度上がりきったところで使うほうが効果的といわれているので、そうした薬の使い方や薬の役割などを説明しています。
せきが出ているなら、加湿の方法や水分のとり方、らくな姿勢などをアドバイスすることもあります。
私たち看護師は、ふだんから診察の場でも症状に合わせたホームケアを説明しているので、電話相談でも症状を聞いて、そのつど適した対処法をお伝えしています。

ケガの場合も相談できますか?

お子さんがケガをしたときに、「どうしたらいいのかわからない」と電話相談を受けることはよくあります。
たとえば高いところから落ちて頭を打った場合、たんこぶなどの症状があるときはもちろんですが、症状がなくても外からは見えない障害が起きている可能性があるため、基本的には受診をすすめます。

ただし、神戸こども初期急病センターは小児内科のみで、外科には対応しておりません。こちらで他の病院を案内することもできないため、ケガなどの外傷で救急にかかる必要がある場合は、神戸市の救急相談ダイヤル「#7119」に電話していただくようお伝えしています。

ささいなことでも、不安があれば電話相談を利用してかまいませんか?

ご心配なことがあれば、ぜひ相談してください。大したことないかもしれないと思っていても、なかには急を要するケースもあり、こちらが「相談してくれて本当によかった」と思うこともあります。

もちろん大ごとにならずに済めば、それはそれで安心です。
先日も生後10日ほどの赤ちゃんを抱えたお母さんから、「鼻吸いもしたけど、ずっと鼻がつまっていて心配」と電話相談を受けました。症状を聞いたところ、ミルクもちゃんと飲めていて、しっかり眠れているようだったので、「朝まで様子を見て大丈夫ですよ」と伝えたら、とても安心していらっしゃいました。
「こんなことで電話していいのか迷った」とおっしゃっていましたが、電話相談することで親御さんの安心につながれば、私たちも力になれてよかったと思えます。どうぞ遠慮せずにお電話してくださいね。

電話相談で受診をすすめられたら、何を持って行けばいいですか?

日中に他の病院にかかっていたり、他の病気で治療を受けている人は、保険証に加えておくすり手帳も持ってきてください。

可能なら、血便が出た場合はそのときのオムツ、けいれんやせきなどの場合は症状が出ているときの動画、発疹なら一番ひどいときの写真などを持ってきていただくと、診療の参考になります。

最後に、子どもの健康を見守る親御さんへのメッセージをお願いします。

電話相談で子育て中のお父さん・お母さんと接していると、みなさんお子さんのことをよく観察して、変化を敏感にとらえてきちんと対処していらっしゃると感じます。
どうしたらいいかわからないという方も、電話で相談していただければ何かしら手助けができるので、ぜひ行動につなげていただきたいです。

電話相談は、お子さんの安全を守ることはもちろん、お子さんを見守るご家族を支える役割があると考えています。丁寧で信頼できる対応を心がけているので、困ったときは相談してください。少しでもお役に立てればうれしいです。

こども救急電話相談窓口

078-891-3499(夜間と日曜・祝日のみ対応)
神戸こども初期急病センターの受診時間やアクセスなどはホームページでご確認ください。
https://www.kobe-kodomoqq.jp

こども初期急病センターの看板の写真

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