2024年11月27日
おサイフに優しいお出かけ!第3回「リアルな体験は宝物!リニューアルした公共施設でお手軽に。パパとのおでかけにも◎」@須磨区・灘区・兵庫区
「子どもには、たくさんの体験をさせてあげたい」
そう思っているパパ・ママは多いはず。でも、遠くへ行くのも大変だし、お金もかかるし・・・結局いつもの公園になってしまうのは、“子育てあるある”ですよね。
そこで、元・鉄道沿線情報紙の編集者で、現役子育て中のおゆきが、手ごろな価格&神戸市内で、五感をフルに使って遊べる体験スポットを厳選。キーワードは、「子どもだけ」ではなく、パパもママも子どもも「みんなが」楽しいお出かけです。
しかも、今回ピックアップする「須磨海づり公園」「神戸市立自然の家」は、神戸出身のパパ・ママなら、子どもの頃に遠足やレジャーで行ったことがあるはず。
昔の記憶のまま、古くてイマイチと思っていたら、もったいない! 時代に合わせて最近ピカピカにリニューアルされて、子連れでお出かけしやすい設備や工夫もいっぱいなんです。半日~1日たっぷり遊べるので、お子さんの興味や季節に合わせて行ってみてくださいね。
釣りデビューの家族に優しすぎる施設満載「須磨海づり公園」
生き物が好きな子どもに、釣りを体験させてあげたいけれど、道具も知識も必要で、ハードルが高いイメージがありますよね。しかも、釣れない時間が長いと子どもが飽きちゃいそうで心配だし、釣り以外にすることがなくて、時間を持て余しそう。車がないので、そもそも遠くて行けない…などなど、お出かけの二の足を踏む理由が山ほど出てきます。
そんなハードルが、「須磨海づり公園」なら全部解決!
まずは、アクセスがとっても便利。山陽電鉄・須磨浦公園駅から徒歩約3分と超駅近で、こんなに駅と海が近いのは、神戸ならではのロケーションですよね。車なら、須磨浦公園駐車場(有料・223台収容)があります。
この日は、釣りほぼ未経験のパパと、2歳のお子さんが初めての海釣りに挑戦!ママは0歳のお子さんを抱っこして応援です。釣台にはベビーカーで行くこともできますよ。
まずは売店で、貸し竿(1,000円)とエサを調達。バケツも軍手も売っていました。初心者におすすめの「サビキ釣り」について聞くと、スタッフが丁寧に教えてくれますよ。釣りをする人は、4時間まで大人1,200円・6~15歳700円(5歳以下無料)で、見学だけなら大人200円・6~15歳100円。子ども用のライフジャケットは無料でレンタルできます。
目の前の釣台(釣りができる桟橋)に移動して、いざスタート。「釣れるかなー?」と言いながら、パパが仕掛けを海に入れると、すぐにアタリが! 見事、スズメダイを釣りあげました。
海水を入れたバケツに放すと、お子さんは興味津々。目をキラキラさせて、素手で上手に魚をつかんで、タッチプールみたいで楽しそう。
季節と時間帯によって、さまざまな魚が釣れるらしく、この日の朝は、イカが釣れ、日没近くはアジが釣れたそう。もちろん釣った魚は持ち帰りOKです(小さい魚は海に戻しましょう。持ち帰るための氷や保冷バッグなどは持参が必要)。夕食の一品を釣るぞ!とパパも夢中になっていました。
パパは「想像以上にすぐ釣れたので、子どももテンションが上がって楽しそうでしたし、僕も楽しめました」と笑顔でした。
ママは「子どもは電車も好きなので、海岸沿いの線路を走る特急や貨物電車にも喜んでいました。ちょっと飽きても、広ーい空を飛ぶ飛行機や沖を通る船など、乗り物が色々見られるのもいいですね」
須磨海づり公園は、1976年から愛されてきた施設ですが、2018年の台風被害を受けて休園。2024年11月に、施設を全面リニューアルして再オープンしました。トイレも売店も見違えるほどきれいになり、もちろんおむつ替えシートや授乳室も完備。きれいな釣り場って、本当に貴重(もしかしたら全国一きれいかも)で、その辺りが気になる人には自信をもっておすすめできます。
また、釣り以外のお楽しみも色々。神戸産の海の幸が楽しめる食堂「すま家」では、海鮮丼メニューにKIDSサイズがあるのも嬉しいポイントです。
寒い日、風の強い日などは店内で食べられますし、天気の良い日はテイクアウトして、テラスで食べるのも最高です!
店頭には、須磨海苔や名物「夜明けのしらす」のほか神戸スイーツなどのお土産もずらり。至れり尽くせりですね。
そして「すま家」の並びには、海を眺めながらリラックスできる「SUMAてらす」があります。デッキチェアやパラソルチェアが並び、目の前には何も遮るものがない、大きな空と海。ここはリゾートかと錯覚してしまいそうな、リッチな気分になれるのに、なんと入場無料!
おしゃれなキッチンカーで、コーヒーやドーナツ、お酒も販売しています。釣りをする家族を待ったり、ちょこんとした砂浜で水遊びするお子さんを見守ったりしながら、コーヒーでリラックス・・・なんて想像しただけで、素敵ですよね。
※釣り施設は250名に達した時点で、入場制限あり。事前に確認の上お出かけを
「神戸市立自然の家」で、たっぷり外遊び&湖畔カフェ
元気いっぱいの子どもたちを、自然の中で思う存分遊ばせてあげたいなら、摩耶山にある「神戸市立自然の家」へGO! 自然の家と聞いて、「昔、自然学校で来たな」という思い出のある人もいるはず。ここは、小学生の自然学校のほか、青少年のための野外学習施設として1973年に開設されました。
今まで学校・団体単位の利用しかできなかったのですが、2024年に一般利用ができるようになることに伴い、全面リニューアル! 湖畔のカフェやオートキャンプ場ができたほか、昔ながらの野外アスレチックやアーチェリーでも遊べる、屋外総合レジャー施設に生まれ変わったんですよ。
まずは敷地内にある穂高湖へ。春〜夏シーズンは、レンタルカヌーやメガSUP、小川でのザリガニ釣り(200円で竿レンタルあり)で遊べます。森にはカブトムシやクワガタムシもいるので、夏は虫好きのお子さんはぜひ狙ってみて。
湖の奥に見える山、シェール槍は10分ほどで登れるので、お子さんと登って、絶景を体験してくださいね。遊び疲れたら、湖畔のカフェ「シェールミエール」へ。ここがまた最高なんです。
スープもセットになったこだわりのカレーや生パスタのほか、焙煎士が生み出すコーヒーなど魅力的なメニューの数々。お子さんには、「自分でつくるソフトクリーム」やキッズカレー(甘口)が人気。子ども用椅子もありますし、きれいなトイレも店内にあるので、子連れも安心ですね。
全メニュー、店内で食べても、テイクアウトして外のピクニックテーブルで食べてもOKです。春秋の土日祝は混んでいるので、平日がおすすめだとか。お弁当などを持ってきて、ピクニックテーブルで食べるのもいいですね。
お腹も心も満たされたら、いざ冒険へ! 「ぼうけんアスレチック」は無料なんです。10種の遊具が森の中に点在し、めっちゃワイルドな雰囲気。何度も「本当にハードですよ」と看板が立っている通り、大人でも真剣にやらないとゴールできず、3歳以下の小さな子にはちょっと無理かも・・・というほど難易度高め。でも小学生ならガッツリ体力を消耗して遊べます。
また、月1回「森のようちえん」という自然あそびプログラムに参加して、スタッフと一緒に思いっきり自然の中で遊ぶのもおすすめですよ。
小さなお子さんには、センターハウス前にあるトランポリンや、スタッフ手作りの木のお家でのおままごと遊びが良さそうです。こんなに充実しているのに、夏季期間と土日祝以外は、駐車料金も無料…!さらに、11月~3月の冬季期間は土日祝も駐車料金が無料なんです。
さらに、宿泊して楽しめるのも「自然の家」のいいところ。キャンプしてみたいけど、道具を揃えたりレンタル手配したり大変そう・・・という人には、フルレンタルのプランもあります。食材だけ持ってくればOKというお手軽プラン。到着すると、既にテントが立っているので、遊んで食事を楽しむだけなんて、嬉しいですね(片付けも不要です)。
その他、車を横付けできるオートキャンプサイトもありますし、日帰り利用のデイキャンプも可能です。キャンプ予約サイトから、手軽に予約ができますよ。子どもたちが存分に遊べるキャンプ場として、リピーターが多いのも納得です。センターハウスで、炭や薪も売っていますし、自動販売機もあります。
そして、宿泊のお客さんは、きれいなシャワー室も使えます。ドライヤーもあるのがポイント高いんですよね。
さらに、キャンプ場エリアから出て、道を挟んだところには自然学校で親しまれてきたホテル「摩耶施設」もあります。寒い季節、暑い季節には、空調のあるこちらに泊まるのもいいですね。
食堂や体育館など団体向けの設備もあるので、スポーツチームや習い事、子ども会など団体でも利用できます。合宿にもおすすめだとか。友達家族同士も人数によっては体育館の利用やクラフトなどのプログラムができる場合があります。利用時には電話で相談を。
部屋は懐かしい2段ベッドのドミトリータイプ。みんなでワイワイ泊まると、楽しそうですね。ツインルームもあります。
三宮から車なら約40分、公共交通機関なら三宮駅や六甲駅から市バスに乗り、まやケーブル・まやロープウェイと乗り継いで、六甲摩耶スカイシャトルバスに約10分乗れば到着です。こんなに近い場所に、たっぷりアウトドア体験ができる施設があるんですね。
※強風・雷など天候の影響で、ケーブルやロープウェイなどの交通機関が予告なく運休する場合があります。事前に運行状況をご確認ください。
スタッフの方は「キャンプ中に忘れ物を取りに帰れるほどの近さで、小さいお子さんがいらっしゃる方には、安心できるキャンプ場ですよね」とおっしゃっていました。
2024年11月には、1棟貸しのコテージもオープンしました。日帰り、キャンプ、合宿、旅行とニーズに合わせて様々な施設がそろい、みんなが満足できる「神戸市立自然の家」。未体験の人は、要チェックですよ。
意外?!子連れで楽しく新開地「メトロ卓球場」と「新開地アートひろば」
新開地は、ディープな神戸を楽しむ大人の繁華街だから、子連れには縁遠いイメージの人が大半では?
ところが…!実は最近、色々とリニューアルされていて、行ってみると意外な穴場でした。駅から地下道で直結している卓球場と、ちょっぴりアートな親子広場。空いているところでサクッと遊びたい、下町歩きに興味がある、そんな親子にぴったりですよ。
神戸高速鉄道・新開地駅と高速神戸駅をつなぐ約700mの地下街「メトロこうべ」は、1968年に完成。どことなく薄暗くて、歩くのにも少し寂しい場所でしたが、2022年に大幅リニューアルしました。ストリートピアノが置かれて、明るくきれいになった広場や楽しい壁画など、歩くだけでワクワク楽しい気分になる空間に。
メトロこうべのほぼ中央にある広場の利用は無料ということもあり、リニューアル後は毎週のようにミニコンサートや発表会が開かれ、気軽に音楽に触れられる場所として愛されています。
2023年には「憩いの場」として、絵本棚や映画の予告編が流れる芝生広場も誕生。子ども連れのお出かけには、こんなちょっとしたスペースが助かるんですよね。
そしていよいよ「メトロ卓球場」に到着!受付で料金を払って(1台1時間900円。何人でもOK)、ラケット2本とピン球1個を無料で貸し出してくれます。
取材に協力いただいたお子さんは、今日が卓球初体験。ラケットを選ぶまなざしが真剣です。
最初は一人で打ってみますが、なかなかうまくいきません。転がし卓球という新しい遊びを開発していました。
そこで、ママと一緒にサーブ! ラケットに球が当たると、とっても楽しそう。
1時間あるとたっぷり遊べるので、30分でも十分かも(1台600円)。
平日の夕方までは、比較的空いていますが、土日祝日は混むことも。インターネットからいつでも簡単に予約OK(https://airrsv.net/metrotable-tennis1971/calendar)。空いていれば予約なしでも遊べます。
お子さんは「たのしかった〜」とにっこり。ママは「小学生のお子さんとかは、本気で遊べて楽しいと思います。雨の日のお出かけ先の候補として、良いところを教えてもらえました!」と言っていました。
体を動かして、テンションが上がってきたところで、街歩きへ。新開地駅の8番出口から地上に出ます。アーケードを通って、目指すは「新開地アートひろば」。
「神戸アートビレッジセンター」という芸術文化施設でしたが、2023年にリニューアル。子どもたちをはじめ、もっと多様な人が交流できる開かれた施設としてオープンしました。会議室、リハーサル室など貸館やコミュニティカフェがあり、ギャラリーではアートイベントや企画展が行われています。
中でもおすすめなのが、1階にある「てててパーク」。色鮮やかな海外製の積み木や木製ブロックなどのおもちゃで自由に遊べて、折り紙や絵本も多数。初回は受付で利用カードを発行して、利用します。時間制限は特になくて、平日と土日祝日の午前中は就学前のお子さんと保護者のみ、土日祝日の午後は小学生までのお子さんと保護者が利用できます。
詳しい利用案内はこちら
ハーバーランドからも徒歩15分ほどの場所にあり、混雑するハーバーランドから脱出して、「てててパーク」でホッと一息つく、なんて使い方も可能ですよ。
アーティストが手掛けるイベントや、ダンスパフォーマンスなど、お子さんの感性を刺激する各種企画も要チェックです。楽器の練習に使えるスタジオも、ぜひ利用してみてくださいね。
釣り、アウトドア、卓球、アートと、さまざまな体験お出かけプランは、いかがでしたでしょうか?
市内の公共施設が次々にアップデートして、子育て世帯に優しい場所に生まれ変わっている神戸。ぜひ実際に訪れて、その変化を見て、感じて、楽しんでくださいね。